ロードエルメロイⅡ世の事件簿
ロードエルメロイⅡ世の事件簿
剥離城アドラ。
天使に魅せられた魔術師がつくりあげた、ひとつの生き物のごとき魔城。
『時計塔』において現代魔術科の君主(ロード)であるエルメロイⅡ世は、この剥離城アドラでの遺産相続争いに巻き込まれる。城中に鏤(ちりば)められた数多の天使、
そして招待者たちそれぞれに与えられた〈天使名〉の謎を解いた者だけが、剥離城アドラの『遺産』を引き継げるというのだ。
だが、それはけして単なる謎解きではなく、『時計塔』に所属する高位の魔術師たちにとってすら、あまりにも幻想的で悲愴な事件のはじまりであった――。
魔術と神秘、幻想と謎が交錯する『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』、いざ開幕。